私はSDGsの中の「人や国の不平等をなくそう」について考えた。世界中で生きている人々の不平等を減らすために、ひとりひとりの違った環境を理解し、お互いに認め合うことや、助け合う気持ちをもつことが大切だと考える。
世界の人口は約七十八億人。そのうち、世界でお金持ちの二千人が、貧しい人たち四十六億人分よりも多くの資産をもっているのが現状だ。つまり、たった二千人のお金持ちが、世界の人口の半分以上の富をもっていることになる。ほんのひと握りのエリートやお金持ちに世界中の富が集中して、貧しい人はどんどん貧しくなり、貧富の差がますます広がっていることを知った。このままだと、貧しい人が十分な食事をとれなかったり、子どもが学校に行けなくなったりして、将来、収入がいい仕事につけなくなることによって、貧しさからぬけだせないと思う。だから、お金持ちの人が貧しい人たちに、少しでも寄付をすると良いと思う。
移民についての問題もある。もともと住んでいた人が、移民に対して、いやがらせなどの差別をしてしまうことも少なくない。それは、不況で仕事が減ったとき、安い賃金で働くことが多い移民に仕事をうばわれないか、おそれているからである。また、自分の周りに異なる文化や宗教、慣習を持つ人がいることを嫌がるためでもある。こうした差別があることで、その子どもや孫なども「移民の子孫」として差別や不平等な扱いを受けることも多いという。だが、世界中の人々の交流が多い今の時代だからこそ、互いに違いがあることを当然だと考え、対立することなく、共存できる社会をつくるべきだと思う。
また、国によっての「学ぶチャンス」の格差問題もある。ユニセフの二0一八年の調査では、開発途上国において、中学校に通えていない子どもの割合が高いことが分かっている。さらに、障がいをもっている子どもについては、より高い割合で中学校に通えていないのが現状だ。「学ぶチャンス」が少ないと学力の差も広がっていく。ユニセフの募金では、こうした開発途上国の子どもたちに、ノートや鉛筆などの文房具を届ける取り組みが行われている。ひとりひとりの思いやりがやがて大きな力となり、このような状況が改善されていくと良いと思う。そのために、募金をする人がもっともっと増えていくべきだと考える。
このような「不平等を減らす」ための私の考えに対して、すべての人が賛同してくれる訳ではないだろう。例えば、自分のことで精一杯になってしまい、まわりに目を向けられないという人もいるかもしれない。しかし、考えることは誰にでもできることだから、困っている人がいたら助ける、悪口などの差別で嫌な思いをさせないようにするなど、身近なことから大切にしていってほしい。そうすることで徐々にまわりに目を向けられるようになり、やがて世界の問題も見えてくると思う。また、ひとりひとりにできることは限られているため、そんな小さな力で現状を変えることは無理だろうと考える人もいるかもしれない。確かに、実際にひとりひとりの力は小さいけれど、「ちりも積もれば山となる」で世界中の小さな力が集まれば、それはとても大きな力になるはずだ。
不平等を減らす。そのために、個々の違った環境を理解し、お互いに認め合うことや、助け合う気持ちをもつことが大切だと考えた。私は、これまでに述べたような、皆が安心して暮らせる「平等」な社会になってほしい。そのためにできることを探して、自ら行動していきたい。