昨年、祖母と一緒におせち料理を作りました。おせち料理を作るのは初めてで何をすれば良いのか分からなくボーっとしている私に祖母は、一から十まで丁寧に教えてくれて、毎年出てくるようなおせち料理を完成させることができました。やっと終わった時に祖母は私に向かって「何をするのでも毎回感謝しなさい。当たり前だと思って過ごしてはいけないよ。」と言いました。このように祖母は名言のような言葉をよく言ってきます。毎回重くはとらえず、軽く返事をします。しかし、よく考えてみるとすごく大切なことだと気づかされることがすごく多いです。
その中の一つに「自分が良い友達だと思える友達を大切にしなさい」という言葉があります。普通だったら、「友達を大切にしなさい」だけだと思います。しかし、祖母の言葉を聞いてすごく心に残りました。
私は小学生の時の卒業文集に自分の意思をしっかり持つと書きました。なぜこれを卒業文集に書いたかというと、私はよく先のことを深く考えすぎることがあり、結果悪い方向の想像をしてしまって他人に流されてしまうことが多くあるからです。その度に後から後悔することが多く母からも何度か注意されました。私の相談相手によくなってくれる祖母にもその話をすると的確なアドバイスをくれました。そのアドバイスの中に入っていたのが友達についてのこの言葉です。良い友達の基準は人それぞれ違って、嫌いな友達の基準も人それぞれ違うけど自分の基準は自分しか知らないから、人に共感を求めたりすることは間違っているのだと知ることができました。また、仏教の授業で親友や友達とは何かなどの勉強で、自分の頭には無かった考え方も沢山あり色々なことを学習することもできました。人間関係は一番難しいが、一番大切であり、自分だけの意見を通そうとするのではなく、時と場合によっては遠慮し、自分にあった友達を大切にすることが重要なんだなと祖母から学ぶことができました。
最近、いじめや自殺の話題が時々ニュースに出てきて、そのニュースを見るたびに心が痛みます。小さい頃は、まだどういうことなのかが全く理解できていなかったけれどいじめが原因で自殺してしまうことが多くなる年代に自分もなると人事・他人事ではないなど実感させられるし、恐ろしくなります。そういう話を聞くと、相談できる相手がいることを当たり前だと思わず感謝しないといけないなと思いました。
祖母が私に向かって言ってくれる言葉は良い言葉だけでなくキツく厳しい言葉ももちろんあります。しかし、「言われた言葉を全て受けとめるのではなく、自分の考えも入れて正しい場合で思い出し、自分自身で解決しなさい」ということが祖母が一番伝えたいことなのかなと思っています。おせち料理と今までは、当たり前のように食べていたけれど、手伝ってみると大変さが身に染みました。何事も当たり前だとは思わず、感謝できる人になれたらいいなと思います。そして、周りにいる友達、家族を大切にし、頼りたい時は頼り、逆に頼ってもらえる人になりたいです。